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オノボリズム 中。

東京の地理を全く知らないくせに、
何故か地図を持つのが邪魔くさくて持っていない。
いや、正確には手書きby自分のおのぼりマップがある。
が書いて有るのは「東京タワー」とか「ガーナ」とか。
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あぁ・・・。意味が分からん。
何?昨日呑んでたか?俺。 
いや、昨日はコレで行けると信じていたんだな、きっと。
  
 
 
動く方向が分からず、身動きの取れない中、もはや手は無い。
このオノボリマップを見るに、目的地は西の方角。
太陽の位置を確認し、西の方へ走り出す。
 
しかし東京恐るべし、道は真っ直ぐ延びず、
北へ行ったり、南へ向いたりして戸惑わしてくれる。 
  
 
 
看板地図見たり、青看板を見上げたりしている内、
「お、何か分かってきたぞ・・・違うか」x5回位の後、 
何とか地図を書いていた時の記憶にある地名が出て来はじめ、
あのT字路の角に・・・輝くのは自転車の群!
 
目的地のビルに入ると、久し振りのあの人この人が居て、
着いた事の安心感に浸・・・っている場合では無い。
会場ではすでに今日のお目当てである「KLUNKERZ」が始まっている。
積もる話もあるけれど、後ろ髪引かれながら会場であるBollRoomへ。 
 
 
 
ドアを開けると、普通に映画館みたい。
皆の顔が青く照らされている。
振り返るスクリーンには、
ブーツィー・コリンズの様なメガネをかけたゲイリー・フィッシャーが。
 
とりあえず席を探すと、見慣れた京都人が手招きしてる。
早いな、来んの。いつ来たん。なんて言いたいけれど、
それよりなによりスクリーンに喰いつく。 
08.12.15 013.jpg
内容は至って下らん内容で、
いい年になったオッサンが、昔を懐かしんで目を細め、
だらだら夢見心地の話を続ける合間に、
昔の8mmの映像や写真が挟まれる。
ただそれだけ。
 
でも、損した気にはならなかった。金も時間も。
 
 
 
俺の好きなマウンテンバイク。 
その存在を意識した時には、すでに完成された姿で在った。 
だから自分にとってのマウンテンバイクは、そこから。
 
でも、当然それ以前からマウンテンバイクは在って、
もっと言えば、マウンテンバイクと呼ばれる前からも在った。
 
それが様々な偶然やドラマを経て、タンポポの綿毛の様に遠く運ばれ、
NS50Fで醍醐のシングルトラックを無理矢理下って遊んで居た自分の、
脳天に着地し、根を張り、今に至る。 
 
 
 
それは当然の事で、文字で読んで知ってはいたけれど、
「レジェンド」なんて呼ばれるオッサン達が、
時に毒づき、時に愛しい瞳でその時間を語るのを見て、
分かった気になっていた事を、またほんの少しだけ分かった気になった。 
オッサンの思い出の10分の1の10分の1の10分の1、体験出来た様な。
 
 
 
昔の人 ゲイリー・フィッシャーがなんぼのもんやねん。
トム・リッチー?髭のおじさん?
ジョー・ブリーズ?どうなったのブリーザー?
マイク・シンヤード?問屋の人ね。
要は金儲けが上手かったか下手だったかが現状だろう?
そんな今の目線からで、馬鹿みたいな事を言っていた自分を恥じるね。
 
彼らは伝説なんかでは無い。
しかし、MTBの親ではある。
彼らがなければ、今、自分はMTBに乗っている事なんて在り得なかった。
 
もっと言えば、シマノもそうだし、他の色々も含め、
先人の諸々の上で、今の自分は遊ばして貰っている。
良くない色々も有ったろう。
しかし、それでもなんでも、自分等は「子供」なんだ。 
  
 
 
もう、胸一杯でね・・・。
その後のチャンクバイクの映画「B.I.K.E.」を見る気にもなれず、
チケットをポケットに押し込んで、とにかく自転車に乗りに行きましたとさ。
 
つづく