逐電知識。
午前の涼しい空気も何処へやら。
寝る前の「明日は何処走りに行こう」という思いも、
朝の熱気と夏休み由来の人手を想像するに意気消沈。
しかし自転車には乗りたい。
なら日も永い事ですから、
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熱気から逃げ、夜に走りに行こうではないか。
まぁ日の残る中帰宅しても、蓄電池式強力電燈を装着して、
外に出ると早くも暗転してまうんですけどね、
道具も気持ちも準備できたから、最高最高さぁ行こう。
街の明かりの恩恵被れる範囲から少しずつ遠ざかっていく。
前照灯溢れる大通りを越え、静けさ滲む住宅地を抜け、
ウシガエルのバス響く田んぼの横を走り続けると、
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人の気配は減り、街灯は減り、肌湿らす汗だけが只管。
暗い。
しかし、暗さの害は、暑さの其れと比べると、
感じない程度でしかなく、暑くなく、車も通らず、
人も居ない夜の峠を独り上る楽しさは、
正直誰にも教えずに居たい程に甘美。
昼と比べ「照らされ暑い」という問題が一つ消えた事で、
乗る事に対する集中力は増し、小さな峠ながら、
正しく漕ぐ事を、正しく高度を上げて行く事を全身で意識する。
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ただただ、ライトに照らされる狭い範囲だけを見て、
見えない先の気配を感じながら、
あとどれ位踏めば腿が痛~く感じるのか、
あとどれ位回せば心拍上がり切るのか、
そもそも今どこの筋肉を使って上っているのか、
そして、何処までの出力なら自分はこの坂を上り続けられるのか、
考えるのはただ其れ等の事。
すると意外にも峠は早く終わる。
上る事が辛い事では無くなるからかもしれんね。
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上り気持ち良ければ、下りもまた気持ち良し。
誰も居ない、上下も分からん様な真っ暗な中を、
颪の様に吹き下る!汗が飛沫となり後方へ飛んで行く!
重力に引かれグゥーンと速度は伸びる、ブレーキを掛ける、
ブゥインと曲がる、ちょっと漕いでみる。
ジェットコースターみたい、なんてモンじゃない!もっともっと大興奮。
ただ、道の真ん中に鹿がボンヤリしていると、
どてっ腹に激突して、ゴロリ転がった結果、頭に角が刺さり、
せんと君になってしまうかもしれないので注意が必要。
夜に足りないのは景色だけ。あとは最高、ホントウに。
ただ、
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夜の山の中の自販機で、ムシに集られるってのは鬱陶しい。
それでも人混みよりかはズッとましなので、やはり夜は良い。